2012.9.4(火) - 10.14(日) 『久保満義日展特選受賞記念展-造形へのあくなき挑戦-


残暑の候、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。

当美術館では「久保満義日展特選受賞記念展−造形へのあくなき挑戦−」を下記のとおり開催いたします。
久保満義氏の作品は、壺でも食器でもなく、絵画や彫刻と同じように、見て感じる為だけの「陶」であります。今回、第43回日展で2回目の特選に輝いた「羽化'11−V」を中心に、新しい工芸の道を日々追及し続ける氏の作品を展示致します。

展示作品  

羽化シリーズ
嶂シリーズ
未踏シリーズ等 久保満義 大作23点小品7点
鈴木治 大作3点 厚東孝治 大作2点 (大作約30点)


観覧料 一般500円 高・大学生300円 小・中学生200円
(常設展もご覧いただけます)


久保氏と受賞作品

 
 
『久保満義日展特選受賞記念展−造形へのあくないき挑戦-』 児玉美術館理事長 児玉利武


 陶芸家・久保満義は2003年の第35回日展において特選を受賞してから8年を経て、昨年見事に2度目の特選を受賞されました。

鹿児島県陶芸界では有山長佑、厚東孝治氏に次いで20年振りのことです。

当館ではこの快挙を祝って記念展を開催し、久保の最初期の作品から今回の受賞作品まで、一堂に展示することに致しました。

久保は1955年生まれ、南さつま市笠沙の出身。鹿児島大学教育学部陶芸科で厚東教授に現代陶芸の考え方やその造形に就いて厳しく薫陶を受けました。そして卒業と同時に、類稀な彼の資質はたちまち開花して受賞を重ね、現代陶芸界の注目を浴びるようになりました。

久保の作る口の閉ざされた作品は従来の壺や食器など『使う陶』とは異なり、

絵画や彫刻と同じく美を追求する『観る陶』です。人々はそれをオブジェと呼び、親しんでいます。

前衛陶芸の第一人者である鈴木治氏は当美術館の自然をこよなく愛でて、毎年訪れるのが常でした。平成2年4月来館された時、久保の白い石膏のような肌合いを持った「未踏シリーズ」の作品を見て、「これだけの造形ができるのならもう何も言うことは無い。ただ焼物にしかない肌合いを心掛けてほしい」と話された。

そして数年後の1994年に発表された「兆シリーズ」は久保が古書を紐解き、試行錯誤の末にたどり着いた、薩摩の伝統的な鮫肌手の作品でした。また2001年から始まった「羽化シリーズ」も同じく鮫肌手の作品で、昆虫の脱皮の様子を豊満な女体に託した彼のイメージが生き生きと感じられ、極めて魅力的です。

 久保の作陶法は言葉から入っているように見えます。抽象的な言葉が脳裏に浮かんだら、そのイメージを作品にします。例えば20代後半の「嶂シリーズ」はコバルトブルー、30代の「未踏シリーズ」は乾いた白色の釉薬を使って、壁のように立ちはだかる峰や誰も足を踏み込んだことのない山などを、限りなく夢を膨らませて表現しています。

皆様も一緒に夢を膨らませてご覧いただけたら幸甚です。


羽化
羽化'11−V

 
kubo_mito
未踏
 
sho82-2
嶂82-U

 

作品のご紹介

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