2021.6.1(火) - 7.11(日) 佐藤眞一写真展 ―レンズに切り取られた美術館の四季―

佐藤眞一1947年鹿児島市生まれ。1985年頃からアマチュアカメラマンとして活動。同時に児玉美術館自然公園の撮影を始めました。1999年12月難病・ALS(筋萎縮性側索硬化症)の告知を受け、手足の動きが不自由になりながらも、家族の協力で撮影は続きました。
今回は、1985年開館から15年間児玉美術館の四季を撮影した作品の中から40点を展示いたします。自然に寄り添うアマチュアカメラマンであった佐藤眞一が、山里の自然を相手に試行錯誤を重ねながら撮影し「切り取った自然のエッセンス」です。20年以上の時が経過しても、今なお自然の営みは変わらず、私たちに心の安らぎを与えてくれることを再認識させてくれるでしょう。

2000年写真集「山里の調べ」(児玉美術館)、2001年写真集「九州の棚田」(南日本新聞社)発刊。よみうり写真大賞受賞、全国ふるさと富士写真コンテスト特別賞、全国棚田写真コンテスト全土連会長賞。

一般500円 高・大学生300円 小・中学生200円
(常設展も併せてご覧いただけます)

佐藤眞一写真展―レンズに切り取られた美術館の四季― に寄せて

 

「文化の原点は自然の中にこそある」
児玉美術館は1985 年(昭和60) 『樹々と語り・名画と語る緑の中の美術館』をキャッチフレーズに開館しました。10 万平方メートルの敷地に小川が流れ、岸辺には梅林、竹林、楓林、椿林が広がり、周囲の山々は杉・桧林、栗林と照葉樹林に覆われています。

佐藤さんの美術館公園の写真撮影は、美術館の開館直後から始まりました。勤めの傍ら、アマチュアカメラマンとして折に触れ、撮影に見えておられました。
1999 年9 月プロ写真家として独立されましたが、同年12 月難病ALS(筋萎縮性側索硬化症) と診断され、闘病生活に入りました。しかし手足の動きが不自由になりながらも、家族の協力を得て写真撮影を続けられました。

2000 年4 月、自ら編集した『児玉美術館の四季 山里の調べ』を出版されました。その写真集の中で「山里の純朴な自然は訪れるたびに多彩な表情をみせ、心の癒しと新鮮な感動をもたらし、飽きることがありませんでした。初春の梅に始まり、山桜、初夏の新緑と紫陽花の花、秋は彼岸花、紅葉とともにツワブキの開花・・・。それらが景観の特徴をなす竹林と融合し、シャッターを押すたびに、ある時はジャズのバラード、ある時はヴィバルディの四季の調べを幾たびも聴く思いがした」と述べておられます。当時医学生であった息子さんと一緒においでになり、レンズを覗きながらシャツターチャンスを合図しておられました。それは真に微笑ましい光景でした。

カメラを提げて、美術館の山野を駆けめぐる佐藤さんの雄姿は、永遠に児玉美術館の歴史と共に人々の脳裏に深く刻まれることでしょう。